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ノンコーディングRNAを標的とした新しい創薬

株式会社クロバーナは、ノンコーディングRNAを標的とした新しい創薬を目指しています。ノンコーディングRNAの中でも特に長鎖ノンコーディングRNA(long non-coding RNA, lncRNA)は構造予測の難しさ、一つの分子で多数のDNAやRNA、タンパク質と相互作用するという特徴から、これまで創薬標的とすることが難しいとされてきました。

我々は、独自のCRISPR/dCas13技術によるRNA認識技術を用いて、バイオロジーベースでlncRNA上の創薬標的を探索することができます。選択的にRNA上の相互作用を阻害するアプローチとしてSRiMという新しいコンセプトの核酸医薬の開発を目指しています。従来、創薬標的とすることができなかったノンコーディングRNAに対する創薬を可能にすることで、今までにない、全く新しい薬の開発が可能になり、希少疾患を含む難治性疾患を抱える患者さんに画期的な新薬、そして希望を届けたいと考えています。

Selective RNA-interaction Modifier (SRiM)

独自のRNA標的探索技術により、疾患関連lncRNA上にある疾患の発生や進行に重要な相互作用をする領域を見つけ出すことができます。その結果、様々な分子との相互作用を有するlncRNAに対して、RNAを分解するアプローチではなく、選択的に特定の相互作用のみを阻害するアプローチをとることが可能になります。ギャップマー、エキソンスキッピングとは異なる新しい核酸医薬のアプローチとして、Selective RNA-interaction Modifier (SRiM)の開発を目指しています。

<科学論文>

Yurika Shimizu, et al., An RNA-immunoprecipitation via CRISPR/dCas13 reveals an interaction between the SARS-CoV-2 5’UTR RNA and the process of human lipid metabolism. Sci Rep. 2023 Jun 27;13(1):10413. doi: 10.1038/s41598-023-36680-6.